顕忠祠の「ミョン」のお墓ヒョンチュンサの奥まった所に「ミョン」のお墓がある。一番奥にある上、階段を上り詰めた所にあって、あまり行った事はなかった。 この「ミョン」は李舜臣の三男坊で、とりわけかわいかってきた息子であったらしい。 文献には「戦死」とあったので、父親と海戦に出てそこで亡くなったのかなと、漠然と思っていたが、 「刀のうた」を読んで、感慨をあらたにした。 海戦で李舜臣の存在が目の上のたんこぶとなっていた日本軍。 その矛先は李舜臣の家族にまで向けられる。 そしてここアサンの李舜臣の家族の住んでいる村を襲撃した。 「ミョン」は家族を守って日本軍の手にかけられ亡くなったんだそうだ。 最愛の息子の死に、李舜臣の心情はどうだったんだろうか・・・ 李舜臣のこと、ミョンのことを思うと胸が張り裂けそうになる。 歴史のなかで起こった悲劇。 私の祖国が夫の祖国を目茶苦茶に引き裂いたこと以上の「虚無」を感じる。 彼は「ヒーロー」だし国民の最も愛する「英雄」だけど、そんな華々しいものよりも「虚無」を感じる。 本当にもっと深く深く感じてみたくなる。 韓国と日本の歴史はまさに悲劇だったと思う。 その悲劇を洗って洗って、残るものは「虚無」である。 そしてさらに洗うと何が残るのだろう。何が見えてくるのだろう。 ジャンル別一覧
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